社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

藤田・宮野『愛』(ナカニシヤ出版)

愛 (愛・性・家族の哲学 第1巻) 作者: 藤田尚志,宮野真生子 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版 発売日: 2016/04/15 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 愛の思想史をなす論文集。 ①プラトンの哲学をベースに、古代ギリシアの最終的にはイデアへとの…

中原淳『職場学習論』(東京大学出版会)

職場学習論―仕事の学びを科学する 作者: 中原淳 出版社/メーカー: 東京大学出版会 発売日: 2010/11/05 メディア: 単行本 購入: 7人 クリック: 182回 この商品を含むブログ (19件) を見る 職場での学習について科学的に分析した本。 能力向上に対する同僚・同…

山崎亮『コミュニティデザインの時代』(中公新書)

コミュニティデザインの時代 - 自分たちで「まち」をつくる (中公新書) 作者: 山崎亮 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2012/09/24 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 10回 この商品を含むブログ (27件) を見る 建造物をデザインするのではなく、人…

森山至貴『LGBTを読みとく』(ちくま新書)

LGBTを読みとく: クィア・スタディーズ入門 (ちくま新書1242) 作者: 森山至貴 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2017/03/06 メディア: 新書 この商品を含むブログ (9件) を見る 今や知の最先端となっているクィア・スタディーズの入門書。 LGBTとは、レズ…

大澤聡『教養主義のリハビリテーション』(筑摩選書)

教養主義のリハビリテーション (筑摩選書) 作者: 大澤聡 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/05/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (4件) を見る 教養主義のじっくりとしたリハビリを行い、新たな教養論を期した本。 教養のた…

船橋洋一『シンクタンクとは何か』(中公新書)

シンクタンクとは何か-政策起業力の時代 (中公新書) 作者: 船橋洋一 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2019/03/16 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 公共政策を提言する研究機関であるシンクタンクについて概説したもの。 シンクタンクとは…

ダニエル・J・ソロブ『プライバシーなんていらない!?』(勁草書房)

プライバシーなんていらない!? 作者: ダニエル・J.ソロブ,Daniel J. Solove,大島義則,松尾剛行,成原慧,赤坂亮太 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2017/04/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る プライバシー保護の必要性について、主に…

原田隆之『サイコパスの真実』(ちくま新書)

サイコパスの真実 (ちくま新書) 作者: 原田隆之 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/04/06 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る サイコパスについての入門書。 サイコパスは連続殺人などの重大犯罪で世間を震撼させてきた。だが、サイコパスにも…

斎藤元紀編『現代日本の四つの危機』(講談社選書メチエ)

連続講義 現代日本の四つの危機 哲学からの挑戦 (講談社選書メチエ) 作者: 齋藤元紀 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/08/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る 現代日本の危機を哲学的観点から論じたオムニバス形式…

互有

夫婦関係は互いに互いを所有し合う関係、つまり「互有」関係だと思う。基本的に、自己は自己のみを所有し、自己を他人から所有されることを拒絶し、自己が他人を所有することを慎む。ところが、恋愛関係や夫婦関係においてはこの原則が崩れるのである。 夫婦…

加藤節『ジョン・ロック』(岩波新書)

ジョン・ロック――神と人間との間 (岩波新書) 作者: 加藤節 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/05/23 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る ジョン・ロックの思想を神学的な観点からとらえなおす意欲作。 ロックの思想は複雑であるがその…

黒川伊保子『妻のトリセツ』(講談社+α新書)

妻のトリセツ (講談社+α新書) 作者: 黒川伊保子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/10/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 脳科学の知見から女性脳と男性脳の違いを説明、女性との接し方を実践的に解説する本。 女性は類似…

佐藤・武石『ダイバーシティ経営と人材活用』(東京大学出版会)

ダイバーシティ経営と人材活用: 多様な働き方を支援する企業の取り組み 作者: 佐藤博樹,武石恵美子 出版社/メーカー: 東京大学出版会 発売日: 2017/02/02 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 現代の組織の経営サイドの喫緊の課題となってい…

筒井淳也『仕事と家族』(中公新書)

仕事と家族 - 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか (中公新書) 作者: 筒井 淳也 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/05/22 メディア: 新書 この商品を含むブログ (39件) を見る 仕事と家族のこれからのありかたを指し示す提言の書。 工業化に伴い…

復興の現場で

私は平成28年度から3年間、福島県の相双地方で主に復興工事にかかわる仕事をした。この度の人事異動で、同じ相双地方ではあるが現場とは離れた仕事となるので、少し今までの3年間の現場での仕事について思うことをまとめておきたい。 1 復興はまだまだ…

ジャック・ルゴフ『中世の知識人』(岩波新書)

中世の知識人―アベラールからエラスムスへ (岩波新書 黄版 30) 作者: ジャック・ルゴフ,柏木英彦,三上朝造 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1977/01/01 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 中世の知識人たちの活躍について記述した本。 中世は決…

高木宏夫『日本の新興宗教』(岩波新書)

日本の新興宗教―大衆思想運動の歴史と論理 (岩波新書 青版) 作者: 高木宏夫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1959/11/01 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 日本の戦前戦後の大衆思想運動について記述した本。 天理教や立正佼成会、創価学会など…

井手英策『幸福の増税論』(岩波新書)

幸福の増税論――財政はだれのために (岩波新書) 作者: 井手英策 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/11/20 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る 日本社会が今後とるべき舵取りの仕方を示した本。 日本は勤労と倹約が称賛される国で、所得…

三谷太一郎『日本の近代とは何であったか』(岩波新書)

日本の近代とは何であったか――問題史的考察 (岩波新書) 作者: 三谷太一郎 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/03/23 メディア: 新書 この商品を含むブログ (14件) を見る 日本近代について論じた重厚な本。 ウォルター・バジョットによれば、近代とは「…

藤田正勝『日本文化をよむ』(岩波新書)

日本文化をよむ 5つのキーワード (岩波新書) 作者: 藤田正勝 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/08/23 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 「無常」をテーマとして日本文化を論じた本。 出家の道と詩歌の道との相克で悩んだ西行。人間の悪を直…

ユーモアについて

エッセイをたくさん読んでいると、ユーモアにもさまざまな種類があるということが分かってくる。ここではユーモアを防衛機制的ユーモア、創作的ユーモア、潜在的ユーモアに分類し、それぞれ解説していこう。 防衛機制的ユーモアは、人生の悲惨さを面白おかし…

菊地章太『エクスタシーの神学』(ちくま新書)

エクスタシーの神学: キリスト教神秘主義の扉をひらく (ちくま新書) 作者: 菊地章太 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2014/12/08 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る キリスト教神秘主義で、特に神との合一によるエクスタシーに至った女性…

吉見俊哉『親米と反米』(岩波新書)

親米と反米―戦後日本の政治的無意識 (岩波新書) 作者: 吉見俊哉 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2007/04/20 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 32回 この商品を含むブログ (53件) を見る 文化的側面からの日米関係史。 近代日本における親米と反米は、…

宮川努『生産性とは何か』(ちくま新書)

生産性とは何か (ちくま新書) 作者: 宮川努 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/11/06 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 生産性を向上させる方法について経済学的観点から論述した本。 生産性とは、投入された全要素に対してどれだけ生産が行…

妻帯するということ

私は最近結婚したのだが、妻帯するということはかなり人生の効率を上げるように思う。 まず、結婚に至るまでに相手と親密な関係にならなければいけないが、そこでは高度なコミュニケーションスキルが要求される。初めからコミュニケーションスキルを持ってい…

下田淳『ヨーロッパ文明の正体』(筑摩選書)

ヨーロッパ文明の正体: 何が資本主義を駆動させたか (筑摩選書) 作者: 下田淳 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2013/05/13 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ヨーロッパで資本主義が発達した要因について解説した本。 今西錦司の棲み分け論を…

貴戸理恵『「コミュ障」の社会学』(青土社)

「コミュ障」の社会学 作者: 貴戸理恵 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2018/04/24 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る 主に不登校をめぐる社会学的研究。 コミュ障というものはコミュニケーション障害の略であり、主に学…

藤野寛『「承認」の哲学』(青土社)

「承認」の哲学――他者に認められるとはどういうことか―― 作者: 藤野寛 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2016/06/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る アクセル・ホネットの承認論の解説といったところ。 自己の欲求の実現をはかるとき、…

栗原康『アナキズム』(岩波新書)

アナキズム――一丸となってバラバラに生きろ (岩波新書) 作者: 栗原康 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/11/20 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る あらゆる支配から免れ、生の拡充を目指すアナキズムの思想を紹介。 ①エコ・アナキズム…

ミルチャ・エリアーデ『聖と俗』(法政大学出版局)

聖と俗―宗教的なるものの本質について (叢書・ウニベルシタス) 作者: ミルチャ・エリアーデ,風間敏夫 出版社/メーカー: 法政大学出版局 発売日: 1969/10 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (16件) を見る 宗教とは何か、という…