社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

コラム

個人と組織との間の信頼関係

個人と個人との間には信頼関係がある。個人が相手を信頼し、相手が個人を信頼する、そういう正の循環が回っているとき、お互いにとって利益がある関係となる。 個人と組織との間でも同じように信頼関係を考えることができる。個人が組織を信頼するといった場…

夢を見ていた

今の会社組織に入ってもう5年になる。私は大学院で法律を修めたコンプライアンス世代であり、現実社会に出てみると法的にアウトなことが割と普通に行われていることを知った。暴行や脅迫、名誉毀損、ハラスメント、そういった行為が現実社会では割とカジュ…

人間関係の改善のために

人間は長い人生の間、人間関係が悪化することがままある。だがその際に一番やってはいけないことは、「こいつが悪い」「あいつが悪い」という犯人捜しである。誰かを犯人に仕立て上げれば問題は解決するどころか一層悪化する。人間関係が悪化するとき、多く…

擬似宗教のススメ

宗教というものは超越的な人格者に対する信仰を核とするものである。典型的には神に対して信仰心を抱くという形態をとる。だが、無宗教であっても、人間は超越的なものへとまなざすことができるのではないだろうか。 日々の雑事に追われていると、世界が神秘…

仕事が好きな人と嫌いな人の違い

なぜ世の中には仕事が好きな人と嫌いな人がいるのでしょうか。仕事が好きな人の労働は喜びに満ちています。それに対して仕事が嫌いな人は労働についてネガティブな感情を抱いています。仕事が嫌いな人は他人に厳しく、残業しない人やあまり仕事ができない人…

田舎で暮らす理由

私は地方都市に住んでいる。地方都市に職を得て、そこで働いている。ではなぜ大都市圏ではなく地方で働いているのか。それには様々な理由がある。 まず、実家が近いということ。家族との接触の機会が増えるし、実家は落ち着くし、何かと便利である。実家は農…

仕事と恋愛

仕事と恋愛は似たような構造をしています。特に結婚を前提とした恋愛の場合、相手と少しずつ距離を詰め、付き合いの段階を少しずつ上げていき、遂には婚約にたどり着き、さらに結婚という具合で、目標に向けて地道に努力するという力が試されます。デートコ…

用地職員を2年半やって分かったこと

私は今用地職員3年目であり、おそらく今後は用地職員をやらないであろうと思う。だが、用地職員の経験は貴重なものであり、私はそこから多くのものを得ることができた。もちろん、用地職員は二度とやらないつもりではあるが。 1 用地職員とは 公共的な事業…

老害とは何か

どんな組織でも新陳代謝は必要です。ですが、新陳代謝というのは、必ずしも人材を異動させることだけには限りません。古くからその組織にいる人であっても、その時代に応じた考え方に絶えず自分をアップデートできる人ならば、そのアップデートが新陳代謝に…

黒人やユダヤ人について学ぶ理由

私は最近、黒人やユダヤ人に関する書物を多く読んでいる。黒人もユダヤ人も、ともに世界史において迫害を受けた人種である。彼らには彼らの受難があり、迫害と闘い、地位を向上させてきた歴史がある。彼らの受難がどういう構造を持ち、そして彼らの戦いがど…

ゆう活取得による業務の効率化

私はこの夏ゆう活(朝型勤務、残業なし)を取得することで、残業の圧縮と業務の効率化を図れたと思う。その理由として2点あげることができる。 まずは、朝の静かな時間に集中して孤独な仕事を行えたこと。仕事には孤独な仕事と同僚とともにやる仕事があると…

新世代の若者たち

私は曲がりなりにも所属組織では若手のつもりでいたし、若手職員の世代を幾分代表しているような気持にもなっていた。だが、最近の新入社員を見ていると、私などもはや若手ではないということに気付く。最近の新入社員は私などよりもっとドラスティックに現…

職場のマウンティング合戦をどう回避するか

草食系のおとなしい人ばかりの職場なら問題はありません。ところが、それなりに給料の高い職場だと、バリバリに野心を抱いている人が結構いたりします。そういう人に多いのがマウンティング傾向です。とにかく他人に負けたくない。何とかして他人よりも上に…

仕事と読書

社会人で読書の習慣を持っている人は意外と少ない。たまに読書が趣味だという人がいても、読んでいる本は小説かビジネス書である。確かに小説は娯楽になるし、ビジネス書は実践的かもしれない。だが私はそれ以外の読書をぜひとも推奨したい。それは例えば、…

ダイバーシティと危害原則

ダイバーシティと危害原則は矛盾しないだろうか。多様な個性の存在を認め、不均質な集団から積極的な価値を作り出していくという多様性の主張は、場合によっては他人に危害を加える人間の個性のことも容認することになりはしないか。 例えば、ある集落に意地…

組織を下から少しずつ変える

働いている人ならだれでも経験はあるだろう、誰かが定時に帰ってくれたおかげで自分も躊躇少なく早く帰ることができた、という経験。日本の職場は様々な旧来の慣行によって強く縛られている。その慣行を良い方向に仕向けてくれる人が一人でもいると、他の人…

パワハラについての考察

パワハラ行為はそれだけ取り出してみると確かに犯罪的な暴力行為である。だが、加害者がパワハラ行為に及ぶまでの経緯や職場の構造に注目してみると、パワハラ行為は加害者の性格だけではなく職場の構造的問題にも由来することが多いように思われる。 パワハ…

超勤を申告するか問題

勤務時間をタイムカードで管理していて、時間外労働については確実に残業代を払う会社なら何の問題もない。ところが弊社では超勤をする場合はまず伺いを立て、決裁をもらったうえで実際に働き、のちに実績を報告するというシステムを採用している。そうする…

用地職員の仕事

用地職員の仕事は風景に始まり風景に終わる。これから工事を施工しようとする現場の土地を踏査することから始まり、工事が完了した後の土地を検査することで終わる。工事施工前の現場の風景を見ることから始まり、工事施工後の現場の風景を見ることで終わる。…

ロックという生き方

音楽のジャンルとしてのロックは1960年代ごろから栄え、今や多くのサブジャンルに細分化された巨大で複雑な現象であるが、ロックミュージシャンたちがとっていた基本的な態度というものがあると思う。もちろんミュージシャンはそれぞれに異なった価値観…

人生の正午

人は40歳くらいになるとそれまでの人生を振り返り、「自分の人生はこれで本当によかったのか」「自分の人生は空虚だったのではないか」という疑念に襲われることがよくあるらしく、この時期を「人生の正午」と呼ぶ。ちょうど人生の真ん中の折り返し地点で…

元研究者志望者の社会人としての就職について

私は大学院を修了している。初めは研究者を志望していたのだ。だが、アカデミックポストをめぐる現在の状況を鑑み、早いうちから自立するため普通のサラリーマンとして就職した。そこで直面したのはカルチャーショックだった。研究者の世界と社会人の世界で…

早朝出勤について

うちの会社の出勤時間は8時30分である。だが私はいつも7時には出勤している。その前は一年間ほど6時に出勤していた。 早朝出勤には理由がある。まず、私は夜の残業が好きでないこと。夜の残業は仕事の効率が悪く、かつバイオリズム的に言って健康にも悪…

メンタルヘルスとハラスメント

企業は生産性を上げるため、経営学的観点から業務の効率を上げようとする。その観点から職員の心の健康をケアするメンタルヘルスや職員の業務効率を下げるハラスメントの防止を語ることもできる。だが、メンタルヘルスとハラスメントの思想の根底には、個人…

仕事と教養

会社で働いていると、同僚のほとんどは教養を持っていない。それでも会社は問題なく回っていくのである。そのような状況を見ていると、やっぱり教養なんて社会で何の役にも立たないのだなあ、と思ってしまいがちである。だが、教養それ自体というよりも教養…

出世拒否

私は地方の比較的大きな企業に勤めている。比較的地位は安定しているが、組織の体質が古く、今までひどく苦労してきた。 入社一年目は良い上司と同僚に恵まれ、また結果を残すことができて順調だった。ところが二年目は打って変わって超ブラックな職場になっ…

世代間の齟齬について

私は地方の比較的大きな企業に勤めているのだが、最近特に管理職の世代と若手の世代との価値観の相違が際立ってきていると感じている。今、労働環境は転換期に来ていて、新しい価値観が次々と市民権を得てきていると同時に、それに対応しきれていない古い世…

環境問題の本質

環境問題の本質は、「失敗から学ぶことで対応できない」ところにあると思う。正確には、「失敗の際に起こる被害が甚大すぎて、そこから学んだのではとても利益と損失のバランスが取れない」ということだ。 普段我々が事務処理などをしている場合、ミスをして…

事なかれ主義について

よく、「役所は事なかれ主義で…」などと言われる。実際、役所に限らず、組織というものは自浄作用があり、多少の不祥事をいちいち表沙汰にはしない。事を表沙汰にしてその対応に追われ社会的信用を失うコストに比べれば、内部においてしっかり紛争解決や再発…

社会人2年間やって分かったこと

1. 会社はゲゼルシャフト 組織の中で、社員はそれぞれの役割を果たすことが第一の目的である。上下の階層の中で、期待される役割を果たすことが第一の目的である。そのために仕事上の人間関係は生じるが、それはあまりウェットなものにはならない。職場で…