社会科学読書ブログ

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刑法学

逆刑法

刑法は構成要件に該当し違法で有責な行為を罰する。 だが、ここで「逆刑法」というものを考えてみよう。刑法には悪が列挙されているのに対し、逆刑法には善が列挙されているとする。刑法の「罪」に対して、逆刑法には「徳」があるとしよう。例えば死にかけて…

疑問

小林憲太郎が「因果関係と客観的帰属」(弘文堂)の冒頭で、条件関係公式と結果回避可能性の話は同じことだと言ってるのだが、まともな説明がなされているわけでもなくはなはだ不親切である。なので自分で考えてみる。 まず、条件関係は構成要件の段階の話で…

民事責任と刑事責任

人を殺せば殺人罪に問われ、また不法行為責任を負い損害賠償をしなければならない。だが、これはひとつの行為に対して二重の罰を与えていて不合理なのではないか。懲役刑を受ければもうお金は払わなくても良い、あるいは、お金さえ払えば懲役刑は受けなくて…

談合罪の特殊性

談合罪(96条の3第2項)における「談合」とは、公の競売・入札において、競争者が互いに通謀して、ある特定の者をして契約者たらしめるために、他の者は一定の価格以下または以上に入札しないことを協定することを言う(最決昭28・12・10)。だが…

■因果関係 因果関係はこの世界に充満している。私がこのようなブログを書いている原因は法律学を勉強したことである。私が法律学を勉強した原因は私の職に就こうという決意である。何も人が殺されたときにだけ因果関係が働いているわけではないのである。 そ…