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社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

ヨット係留施設の撤去

最判平3・3・8において、河川の鉄杭が危険だからということで町長が法律の根拠なくしてそれを撤去させたことの違法性が問題となった。これについて、最高裁は、鉄杭の危険性をかんがみて、町長の行為をやむをえないものとして、民法720条の法意に照ら…

行政行為と科刑

行政行為とは、国民の権利義務・法律関係を直接権力的に具体的に確定する行為のことであるが、刑罰を科する行為もまた、この行政行為の要件に該当しないだろうか。科刑もまた、国民の義務を直接具体的・権力的に形成するものだからだ。 さて、行政行為が違法…

無効・取消・不存在

行政行為であれ会社の行為であれ法律行為であれ、それが無効であるか取り消しうるか不存在であるかは、その行為の性質によって決まると思われがちである。行為が無効としての性質、取り消し得るという性質、不存在という性質を備えている。一見これは正しい…

最判昭44・12・18

原告の夫が、原告の特有財産である不動産を被告に勝手に売ってしまったので、原告が被告に対して所有権移転登記抹消手続を請求した事例。被告が原告の夫の意思表示が日常家事の範囲内であると信じるにつき正当な理由があれば110条の趣旨を類推適用して被…

最判昭36・9・6

原告が、所得税の確定申告で二分二乗方式で申告したら更正処分を受け審査請求をしたところ棄却されたのでその取り消しを求めた事例。取消訴訟の違法性として、所得税法の前提とする民法762条1項が憲法24条に違反すると主張。つまり、民法では夫の名義…

伊方原発訴訟判決

最判平4・10・29は、内閣総理大臣に原子炉設置許可処分についての要件裁量を幅広く認めているにもかかわらず、裁量統制としては裁量濫用型審査ではなく実体的判断過程統制審査の手法を用いている。これはなぜだろうか。行政庁の裁量が広く認められるの…

強制処分の限界

刑訴189条2項 司法警察職員は、犯罪があると思料するときは、犯人及び証拠を捜査するものとする。 こんな感じで捜査が始まるわけだが、捜査には任意捜査と強制捜査があり、強制捜査には法律の定めが必要である(197条1項但書)。任意捜査はどんな場…

同居の強制

大決昭5・9・30は、夫婦間の同居義務の履行について間接強制をすることは許されないとしている。その理由として、債務者が任意に債務の履行をするのでなければ債権の目的を達成できないときは、その債務は性質上強制履行を許さない、ということを挙げて…