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社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

 我々学生は、主要科目とは異なる、先端的・実務的な科目の単位を一定数とらなければならないのだが、それらの科目の教え方に多少疑問がある。私が知りたいのは、それらの科目が、(1)基本科目との関連においてどのように位置づけられるのか、(2)どのような独特な法理があり、それは何に根拠付けられるのか、(3)どのような基本的な法理においてあらゆる法分野と通底するのか、などである。
 だから、例えば労働法において、労働者性はどのような基準で判断されるのかについて、判例で挙げられた基準を丸暗記して、それに具体的事例を形式的にあてはめていって答えるような感じの問題が出されても、面白くもなんともない。
 例えば、労働法というのは、民法623条以下の雇用契約の規定をものすごく細密化したものであり、労働契約関係という社会的実体に即して社会的な功利を追求するために、社会権的なイデオロギーが反映されたり、団体法的な規律がなされたりしている、などの説明。役務提供型契約であるがゆえ、保証義務ではなく互いに注意義務を負う。債権債務関係としては、使用者労働者双方が、互いに相手の利益領域に深く入り込み、しかも長期間継続する関係であるがゆえに、債権債務関係で出来するようなおよそありとあらゆるような付随義務が生じてくる。などなど。私はそういうところをもっと突っ込んで説明して欲しかった。法律学全体の視野から、原理的に分析していく視点が欲しかった。