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人間性

 某有名私立ローを優秀な成績で卒業した方のブログをたまに見るのだが、この方は結構偏屈で、人種差別的な発言やら、国会議員や官僚は頭が悪いなどの発言やら、平気でするのである。確かにあなたは一発で試験に受かるだろうし、法曹倫理の成績もよかったんだろうが、試験や法曹倫理の講義でははかれない人間性のレベルで、法曹に向いていないのではないか、と思ってしまう。

 私が所属していた大学院でも、某巨大掲示板にスレッドが立てられ、延々といろんな人の個人攻撃がなされていたらしい。立派な犯罪である。私も一度ブログがさらされて、大変不愉快な思いをしたことがある。匿名で陰湿に他人を攻撃して喜ぶような人間が普通に試験に受かって、法曹倫理の単位も取り、法曹になっていく。それでいいのだろうか。

 私は法曹に過度の理想を持っているのかもしれない。実際裁判所訪問をしたとき、この人の人間性はまずいんじゃないかという裁判官もいた。人間性は試験でははかれない。だが、試験ではかれない良好な人間性ほど、法曹には必要とされているのではないだろうか。

 私の大学院の友人には、人間的に法曹に向いているという人が数人いた。「人が楽しそうに喋っているのを眺めているのが一番楽しい」とのたまう人や、「みんなが楽しい思いができるようにいろんなことができたらいいと思っている」とのたまう人、私が落ち込んでいるときに励ましのメールを送ってくれた人、そういう人が普通にいた。そういう人が法曹になってほしい。そういう人に試験に受かってほしい。実際そういう人たちの何人かは試験に受かっている。喜ばしいことだ。

 私も人間性を陶冶しよう。