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降りた・六法

 最近六法を引くのが楽しいんですけど! 実は僕は国一の勉強してたとき、六法を全く引きませんでした。国一は論述試験でも六法が使えないのです。それでも上位合格できる試験なんですから恐ろしいですね。大学院のときはいやいやながら引いてました。でも、去年から今年にかけて基本書読み、問題集解きをやっていたら、いつの間にか六法を引くのが快楽になりました。

 あと、行政法の個別法を眺めるのがやけに楽しいです。目的規定がこうなってて、これは個人の利益を公益に解消するものではなく個別的に保障しているもので、とか、ここには不服申し立てがあるから処分性があるわけで、とか、条文同士の関係とか、手続きはこんな風になってるんだ、とか、あ、これは裁量処分だね、とか、楽しく眺めています。

 それと同時に、なんか普通の人の人生の経路から自分は降りたな、という感覚がありました。大学時代の恩師は、編入試験に一回落ちて、大学院の試験に二回落ちたという経歴の持ち主ですが、そのとき、自分はもう「降りた」と感じたそうです。普通に大学を卒業して就職して幸せな家庭を築く、そういうレールから降りた、と。僕も、法律マニアになった自分に気づいて、自分はもう「降りた」という感じがしています。年齢の問題もありますが。