社会科学読書ブログ

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反省

 数年前までの自分は、言ってみれば「インテリの腐った奴」みたいなものでした。教養のない人間、ろくに勉強をしない人間をいつも批判していました。お前らもっと勉強しろ、もっと本を読め、そんなことを考えていました。だが世の中そういう種類の人間ばかりではありません。普通に仕事をして、普通に家庭を築いて、流行ってるドラマを見て、流行ってる音楽を聴いて、流行ってる映画を見て、それで「楽しい」とか「面白い」とか言ってる人が大多数なわけです。そういう人たちのそういう生き方の方が、むしろ僕の生き方より正しいのだと思います。これははっきり言っておきましょう。平凡に幸せに生きる方が正しいのです。僕はただ社会の隅っこの方で、こそこそといつまでも勉強を続け、マニアックな読書や芸術鑑賞をし、コアな批評を書き、青臭い議論を続けていきますが、それはむしろ少数派の生き方です。広い視野を持って、深い懐で人と接していくことが大切です。