社会科学読書ブログ

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 昔、東京に住んでいた頃、短い間だったがコインランドリーを使っていたことがあった。あの小さな部屋の中に、たまに漫画雑誌などが置かれていたりするものだった。その漫画雑誌の中のストーリーで、いまだに心に強く残っているものがある。主人公は25歳くらいなのだが、まあ高校でグレて中退、その後不定職に就いて生きている。その主人公が、バッティングセンターでもっと歳の若い不良にへたくそ、とか揶揄されるのだ。そこで、主人公はなめられてはいけないと思い、相手に罵声を浴びせて挑発する。ところが相手は二人組であり、バットなどを用いて主人公をやっつけてしまう。主人公はみじめに立ち去る。で、この主人公の好きな女の人は、教師をやっていて、学生がたばこを吸うことをすごく嫌っている。それに対して主人公は煙草くらいいいじゃないか、とかそんなことに変にこだわったりする。

 まあ何が言いたいかと言うと、そういうかっこ悪い不良っていいですねってことです。なんかすごく共感してしまったのを覚えている。ただ私がその主人公と対極にあるのは、頭を使って生きていくということだ。これから、士業で生きていくとすると、基本知識重視の頭でっかちの生き方になる。それだけは違うなあと思う。だが、かっこ悪く不良で生き続けていくということに対して、とてもいとしさを感じてしまうのだ(笑)。