社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

本田由紀『教育は何を評価してきたのか』(岩波新書)

教育は何を評価してきたのか (岩波新書) 作者:由紀, 本田 発売日: 2020/03/21 メディア: 新書 日本の教育がいかに序列化と画一化を生み出したかを検証している本である。日本では人間の望ましさを「能力」「態度」「資質」という言葉で評価してきた。能力に…

植村和秀『ナショナリズム入門』(講談社現代新書)

ナショナリズム入門 (講談社現代新書) 作者:植村 和秀 発売日: 2014/05/16 メディア: 新書 本書はナショナリズムを定義づけたうえで、そのダイナミズムを世界各国の具体例を通して説明している。ナショナリズムとは、まとまった土地を確保しそこに歴史を積み…

佐々木毅『アメリカの保守とリベラル』(講談社学術文庫)

アメリカの保守とリベラル (講談社学術文庫) 作者:佐々木 毅 メディア: 文庫 本書はアメリカの保守とリベラルの対立、またその対立の乗り越えについて論じた基本的文献である。小さな政府を志向し、カトリック道徳に忠実な保守と、大きな政府を志向し、弱者…

パオロ・ジョルダーノ『コロナの時代の僕ら』(早川書房)

コロナの時代の僕ら 作者:パオロ ジョルダーノ 発売日: 2020/04/24 メディア: Kindle版 本書の著者はイタリアの作家であり素粒子物理学者でもある。それゆえ、このエッセイには多分に科学者としての知見が盛り込まれており、作家のエッセイというよりは科学…