社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ブラック部署に一年いて気づいたこと

今年度はかなりハードな一年だった。四人の係のうち二人が病休していて、しかもうちの係は部の主要な事業を抱えていた。人員不足による事務量の多さ、忙しさから、うちの部署は間違いなくブラックだった。 仕事は係長と係員である私の二人で行ったが、係長も…

杉田俊介『マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か』(集英社新書)

マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か #MeTooに加われない男たち (集英社新書) 作者:杉田俊介 集英社 Amazon 異性愛の多数派男性としての「マジョリティ男性」のまっとうさ(decency)について書かれた本。マジョリティ男性は既得権益を持ち、様…

青木健太『タリバン台頭』(岩波新書)

タリバン台頭: 混迷のアフガニスタン現代史 (岩波新書 新赤版 1920) 作者:青木 健太 岩波書店 Amazon アフガニスタンの政権を担ったタリバンの多面性について解説している本。アメリカは9.11後、タリバンに対してアルカイダ関係者の引き渡しを求めたとこ…

兼本浩祐『普通という異常』(講談社現代新書)

普通という異常 健常発達という病 (講談社現代新書) 作者:兼本浩祐 講談社 Amazon 近年発達障害への関心が著しいが、発達障害ではない健常発達の人々も独特の他者加害性や生きづらさを持っているのではないか、という本。健常発達の人たちは、時としてうそを…