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他学部卒

 「他学部卒」という私の属性は、私にとってコンプレックスであると同時にプライドでもあり、場合によっては言い訳として機能する。私を規定している属性は他にもたくさんあるが、ここ数年私に強く意識される属性は、ほかでもない「他学部卒」という属性である。

 私の属性は、私の体験や行為と結び付けられる。私の属性は、私の体験・行為と、主に、順接関係や逆接関係で結び付けられる。「他学部卒なのに合格した」というような成功体験においては、他学部卒という属性は、体験と逆接関係に立ち、同時にプライドとしてのあり方を強める。「他学部卒だから知らない」「他学部卒だから仕方がない」というような失敗体験においては、他学部卒という属性は、体験と順接関係に立ち、コンプレックスや言い訳としてのあり方を強める。

 私にとって他学部卒という属性がここ数年重要だったのは、他学部卒という属性と順接・逆接関係で結びつくような体験が多かったからだ。公務員試験合格や大学院合格、模試での失敗や大学院での失敗、それら主要な出来事が、おおかた他学部卒という属性と結びついていた。主要な体験と多く結びつくような属性は、その体験の主体にとって重要なわけだ。