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容貌

 だしぬけに容貌について自信を失いました。集合写真の写りが悪く、「あれ、俺こんな顔だったっけ」と失望しました。遠目と近目で結構違いますね。今まで容貌についてはまあ中の上かな、みたいに思っていて、無反省な自己愛を抱いていたのですが、どうやら中の下ではないか。

 ところが容貌についての自己愛って結構重要で、これを失うとなかなか人間ダメになっていってしまいます。魅力のある人って、ちょうどよい感じに自分も愛せて他人も愛せる人だと思うんですね。ところが自分を愛せなくなると、考えがすごく粗野で陰湿になる。例えばいとやまという作家がいますが、まああんな感じになっていくんですよ。

 10代の終りごろは一番自分の容貌を気にしていましたが、歳を重ねるにつれ、まあどうでもいいか、普通だから、みたいな感じで安定していったのですが、今頃になってこんな動揺が来るとは思ってませんでした。いや、でも、もう諦めがついています。中の下の自分でも愛せるような心になっています。

 健全な自己愛を失うところでした。いや、危なかった。