社会科学読書ブログ

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 「受験なんてくだらねえ」と思ってましたよ。「国家に飼い慣らされて何が楽しいんだ、馬鹿じゃねえの」とか。いや、そういう若くて元気で批判精神や反骨精神が旺盛なのはいいんですが、そんなの現実を見れてない子供の発想だよね。現実と正面から格闘する強さのない負け犬の発想なんですよ。確かに、物事をろくに考えずにただ敷かれたレールの上を無批判に走ってる人間よりゃましだとは思いますよ。でも憎むだけじゃだめなんです。どんな憎むべき物事にも実は愛すべき側面があるんです。僕が受験意識を獲得する過程は、まさに、憎しみの対象の愛すべき点を発掘していく過程でした。