社会科学読書ブログ

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仕事と読書

 社会人で読書の習慣を持っている人は意外と少ない。たまに読書が趣味だという人がいても、読んでいる本は小説かビジネス書である。確かに小説は娯楽になるし、ビジネス書は実践的かもしれない。だが私はそれ以外の読書をぜひとも推奨したい。それは例えば、福祉業界にいる人には福祉関係の本を読んでもらいたいということである。それは新書レベルでも専門書レベルでも構わない。とにかく自分がやっている仕事の周辺の本を読むことが大事だと考える。
 その理由として、パフォーマンスの向上、意欲の向上を挙げようと思う。自分の携わっている分野周辺の本を読むことで、自分の仕事の知識が増え理解が深まる。これは仕事のパフォーマンスに反映される。意味もなくルーチン的に仕事をするのと、仕事の構造などを理解したうえで仕事をするのではおのずと仕事の成果に違いが出てくる。
 また、自分の携わっている分野周辺の本を読むことで、自分の仕事の意義が分かってくる。自分の仕事がその分野のどこに位置付けられどんな役割を果たしているか、そういうことが読書によってわかってくるのである。そうするとおのずと自らの仕事の存在意義、ひいては自らの存在意義が明らかになり、仕事への意欲が増すのである。
 確かに異論はあるかもしれない。与えられた仕事を間違いなく迅速にこなせればそれで何の問題はないし社会に貢献できると人は言うかもしれない。だが、そこはもっと貪欲により一歩先を目指そう。仕事関係の読書をすることで、無機質だった苦しい仕事が有機的で意義のある仕事に変わっていくのである。そのことによる成果の向上と意欲の向上は決して無視できない。
 社会人よ、本を読もう。