家族について法学・社会学・哲学の観点からアプローチした論文集。
①結婚にまつわる契約・所有・個人概念の再検討をした藤田論文。
②日本の結婚における男女不平等性を考察した相原論文。
③DV防止法に基づき「法は家庭に入らず」の原則を考察した吉岡論文。
④生殖補助医療において生じる親子関係の法的問題を考察した梅澤論文。
⑤家族の共同体としての側面について論じた久保田論文。
⑥家族を哲学的に考察した奥田論文。
本書は家庭というものを様々な角度から論じている。家庭にまつわる契約などの形而上学的問題から、日本社会の家庭の構造、家族法や刑法の家庭に関する事項、などなどである。こういう機会でもないと家庭という自明なものについて考える機会がなかなか訪れないので、本書を読んだのはとても貴重だった。ここを起点に家庭というものについて考えを深めていきたい。