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玄田・曲沼『ニート』(幻冬舎文庫)

 ニートの問題を世に広めた2004年の本。この本によってニートの問題が日本において大きく取りざたされるようになった。ニートとはもともとイギリスで定義された用語であり、イギリスと同じようなタイプの人間が日本にも多数いることが判明した。ニートは対人関係について心に穴を抱えている存在でる。ニートには職業体験などをさせると効果的である。

 いまや普通のことばとなってしまったニートであるが、日本においてはこの本により世に広められ、詳細に研究される発端となった。ニートの多くが人間関係において問題を抱えていることが記されている。それが就業の妨げとなっているわけである。だが、人間関係が希薄な職業というものも世の中にあり、そのような職種で働くという方向性もあるのではないかと思う。