液状化した近代の諸相について断章形式で書いたもの。現代社会はじっとしていることも長時間一定の形をとることもできず、すべてのものが不断に変わり続けている。これまで固定的(ソリッド)だと思われたことが、明日には別の形をとっているかもしれない。現代はそのような液状化した後期近代になっている。
本書では、人間関係、プライバシー、教育、環境、健康と病気など様々な領域で変化が起こっていることを暴き、液状化した近代の諸相を克明に描いている。最近、時代の変化が早すぎるという声をよく聴くようになった。だが、それはバウマンの時代からすでに始まっており、それが常態化しているに過ぎない。このリキッド・モダニティにおいてどのように身を処するべきかというのは難しい問題だ。