世界に目を向けて、教育が現在どう変わりつつあるか概観した本。教育の目的としてはウェルビーイングが注目されている。ウェルビーイングとは、身体的・精神的・社会的に完全に良好ですべてが満たされた状態のことである。OECDは2019年に「ニュー・ノーマルの教育像」を発表している。そこでは、教育システムについてはエコシステムの一環として関係者を巻き込んで意思決定責任を分担する。学習については結果重視からプロセス重視への転換が図られる。教師・生徒の関係では生徒の主体性が重視される。
日本の中に閉じこもっているとどうも世界の動向が見えてこない。世界の教育の動向をみることで改めて日本の教育を相対化し見直すことができてくる。本書は、日本の教育を相対化し、世界の先進的な教育の動向を学ぶことができる好著だ。日本独自の教育の在り方も尊重しながら、世界の動向から学べるところは謙虚に学んでいくべきであろう。
