ストア哲学入門書。古代の哲学者たちは幸福についてよく議論したものだが、ストア哲学では幸福を足ることを知ることだと考える。富や名誉、健康については、それ自体が善なのではなく、それをどう用いるかによって善悪が決まる。生と死、健康と病気など外的な条件は善悪無記のものとされたが、後期ストア哲学では望ましいものを「優先されるもの」ととらえた。ストア哲学では死を視野に入れて生きることが説かれた。
ストア哲学をもとにしたビジネス書が結構出されているなと思っていた。確かにストレスフルなビジネスの世界を生き残るにはストア哲学の思想は役に立つのかもしれない。ストア哲学の特徴はそのように実践的に役に立つというところにあると思われる。古代の思想だが学ぶところが多く、ビジネス書の類も読んでみたい。
