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黒田賢治『イラン現代史』(中公新書)

 主に1979年のホメイニー師による革命後のイランの歴史について詳述している。法学者が最高権力者として権威主義体制を築くという独自の統治体制によって、反アメリカ、反イスラエルの立場をとる。イラン・イラク戦争などを経て混沌とする情勢の中、核開発を進め独自路線を進める。最近ではガザ戦争の勃発などで情勢の不安定さを示している。

 イランについてはほとんど無知の状態で本書を手に取ったため、たいへん勉強になった。知っていることといったらホメイニー師の名前くらいだった。異なる文化と異なる宗教の血なまぐさい歴史をたどるのはとても興味深かった。日本の政治などと違って、まさに命がけの政治である。このような命がけの政治を渡り歩いている指導者たちは恐るべき存在だと思った。