機械音痴の立場から見た技術史。機械音痴の著者の視点からすると、機械の発達に連れて、手続きが煩雑化し、押しボタンは増え、機械の操作は複雑の度合いを増す一方であり、器用に使いこなせない身としては不便な世の中になった。背後には現代の官僚制の進展があり、規則やルールが増えすぎて、手続きだらけになり、IDとパスワードの登録やログインログアウトなどがどんどん面倒になっている。
本書は、普通の技術史とは異なり、技術が発展することを良しとしない立場からの技術史であるため、物事の視点が逆転している面白さがある。通常だったら、複雑な機能を果たせるようになる技術が創造されたらポジティブにとらえそうなところを、著者はネガティブにとらえる。逆の方向から見た技術史であり、視点の新しさがある。
