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　親父の前を通りかかったところ、「お前はいいな。何考えてんのかわかんないけども。俺は今日半日だめだった。それから消毒だ。」と言われた。私は勉強で疲れていた。だが反論する気すら起きなかった。親父は自分だけ大変だと思っている。私の苦労などまるで理解しようとしない。まあね、６６年生きてきてたどり着いたのがせいぜいその地点だったんだろうね。今までたくさん見て来たよ、自分だけ大変だと思っている方々を。自分を相対化できないでいる方々を。まあいいんじゃない、その方が生きるのが楽だから。