社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

権限の構造

381条1項は、監査役の権限として、取締役の職務執行の監査を挙げている。だが、監査役の権限はこれだけではない。監査役の権限は、(1)他の権限や義務の目的となったり、(2)他の権限や義務の手段となったり、(3)その権限の手段を媒介に他の権限…

農作業

今日の午前中は、家の手伝いをしました。実家は果樹農家で、今はさくらんぼの季節なのです。日光が実の下からも当たるように、地面に反射力のあるシートを敷くのですが、それを地面に固定するために鋲を打つ作業が必要なのです。その作業を手伝いました。 体…

会社法の罰則

会社法の罰則の保護法益とはいったい何なのだろうか。特別背任罪とか、虚偽文書行使とかは刑法の延長上で理解できる。会社財産を危うくする罪の保護法益は会社財産であろう。だが、会社財産を危うくする罪で保護される利益は、そもそも刑罰でもって保護する…

利益の促進?

「アクチュアル刑法各論」を読んでいたら、住居者が複数いて、彼らの間で進入の同意不同意が分かれている事案で、住居侵入罪が成立するかどうかについて、「同意者の利益が不同意者の不利益を上回るなら住居侵入罪は不成立」、みたいな説明があって驚いた。…

開かれる

ブログっていうのは「開かれているようで実は閉ざされた空間」だと思っています。定期的に読んでくれる人は限られているし、サーチで跳んで来る人は、大して読まないで去っていく。だから、実際に中身を読んでいる人は少数だというのが実態だと思っています…

眠気

今日は朝から眠くてしかたがない。何もやる気がおきない。あったかくなってきたからだろうか。疲れたのだろうか。なんかの病気だろうか。たぶん、ちょっと休めってことなんでしょうね。これからまた一眠りします。

ゼミ

13日に学部のゼミに出させてもらったんですけど、何か僕は浮いた存在でした。考えてみれば、法学部の学生といってもlaw schoolを受けない人だっているわけだし、受けても倍率は3・4倍なわけだから、law schoolに入ってる時点でもはや優等生なわけなんで…

ヤクザの人間性

もうひとつ映画の話を。私はヤクザ映画が好きで、昔はよく見ていたのだが、その中でも異色の映画があった。それはヤクザの親分の法廷闘争を描いたものであり、その親分によると、暴対法による規制強化は、ヤクザの人間性を否定している、とのことだ。 人々の…

「ひかりごけ」問題

武田泰淳の小説に「ひかりごけ」というものがある。私はこれが映画化されたのを観た。これは、厳寒の地に閉じ込められた船長と船員がいて、ひとりずつ船員が死んでいくのだが、船長は死んだ船員の肉を食べて生き残る、という筋のものだ。この船長が裁判にか…

作為と不作為

作為犯と不作為犯にそんなに大きな違いがあるのだろうか。作為犯と不作為犯の区別は、実行行為は原則的に「外形的に」存在しなければならないというドグマに基づいていると思うが、外形的であるかどうかは、犯罪論にとって本質的な問題ではないのではないだ…

「補足意見」が「細食い券」のように思えて仕方がない。お食事券の一種みたいな。補足意見という語を目にするたびに、ああ、「細食い券」だな、と連想する。楽しくなって心の中で何度も反復したりする。この執着が何か病的に思えて、どこかで吐き出さなけれ…

復活

以前のように小難しい記事を書くことができるようになった。試験の圧力から解放されたからだ。こんな感じでどんどん考えを深めていければいいと思う。 私は終わりのない道程を進もうとしている。それは終わりのない創造の道程でなければならない。

道具的理性

ホルクハイマーは、近代において理性が「道具化」されたと批判したらしい。理性が、自然を技術的に支配し、社会の合理化を推し進めるための道具に成り下がってしまった、というのである。それによって、教養や人間性が失われてしまったことを批判しているの…

リーガルマインドの体系化

法律学の基本書を読んでいると、法解釈における学説の対立において、著者の一定の立場が示される。その際に、特に根拠もなく、この説が妥当である、みたいな書きぶりで済ましてあるのを目にすることがある。妥当性の根拠について説明がなされている場合もあ…

ゼミ

指導教官の学部のゼミに、オブザーバーとして参加させていただくことになりました。月三回なのでそれほど負担にならないと判断したからです。 ところで、この指導教官の書いた論文を今読んでるんですが、これがまた明晰かつ緻密ですばらしい論文なのです(お…

お前は負けたんだ、お前は逃げたんだ、みたいな声が心の中から聞こえる(もちろんこれは比喩ですが)。ああ、何で俺はこうネガティブなんだろう。もっとポジティブに生きられないのかね。いろいろ考え抜いた末、裁判官がやるよりも難しいような総合考量の末…

何もしないことの苦しさ

何日間も連続して勉強して、一日休んだりすると、何もしないことに充実感を感じる。だが、休みすぎると、今度は何もしないことがつらくなってくる。昨日はまったく勉強しなかったのだが、そうしたら今日になって勉強せずにはいられなくなった。何もしないで…

実学

しかし、法律学を選んだのは正解だったと思う。大学時代の専攻だった科学哲学をあのまま続けていたら、お先真っ暗だったろう。だいたい科学哲学は研究職のポストが少ない上、それを極めたところで資格が取れたり一般企業に就職できたりするわけではないのだ…

見送り

散々迷って親とか友達に相談した挙句、結局今回の受験は見送ることにしました。一年間、実家の手伝いをしながら、刑法を中心に基礎固めをし、来年は何とか受かろうと思います。やはりこの状態で受けても自分で納得できないというのが大きく、さらに、この状…