社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ウォーキングアプリについて

中年になってメタボ気味になって生活習慣病が心配。それでも食事量を減らすこともできないし運動もおっくう。確かに私もそうだった。筋トレやウォーキングも本格的に取り組むことができず、気づけば中年太りで体重が89kgに。私は身長が183cmあるか…

津止正敏『男が介護する』(中公新書)

男が介護する-家族のケアの実態と支援の取り組み (中公新書, 2632) 作者:津止 正敏 中央公論新社 Amazon 男性介護者の実態について書かれた本。介護する男性を「ケアメン」などと呼んだりして珍しいものだと思われがちだが、実際は介護している人口の三分の…

南相馬で6年働いて感じたこと

私は福島市で2年間働いたのち南相馬に赴任してそこで6年間業務に従事した。おそらく今回の異動でこの南相馬の地を離れると思うので、こちらの地で感じたことをまとめておく。 南相馬というと福島第一原発近くの都市であり、相双地方の中心都市であり、東日…

樹村みのり『彼らの犯罪』(岩波現代文庫)

彼らの犯罪 (岩波現代文庫 文芸 341) 作者:樹村 みのり 岩波書店 Amazon 本書は漫画という形式をとりながらも社会的な事件や問題を日常的な視点から多角的に洞察している。「女子高生コンクリート詰め殺人事件」に材をとった表題作から、宗教による洗脳の問…

子育て世代が想う日本の未来

親になってみて世の中の見方がだいぶ変わった。その一つとして、自分の子供が生きることとなる未来の日本社会に思いをはせるようになったことが挙げられる。今までは自分の世代のことだけを考えればよかった。確かに自分の世代でも日本の未来は厳しい。だが…

ハラスメント世代

今や会社組織だけでなく、スポーツ界や芸能界、芸術の界隈でも毎日のように世間をにぎわせているハラスメント問題。このハラスメント加害者の大部分が一定以上の年齢であることに気付かないだろうか。そう、一昔前まではハラスメントはごく普通に行われてい…

金澤周作『チャリティの帝国』(岩波新書)

チャリティの帝国 もうひとつのイギリス近現代史 (岩波新書) 作者:金澤 周作 岩波書店 Amazon 民間の非営利的な弱者救済活動であるチャリティ。イギリスではこれが非常に発達してきた。その歴史を追っている本。チャリティには3要素がある。①困っている人に…

沢渡あまね『職場の問題地図』(技術評論社)

職場の問題地図 ~「で,どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方 作者:沢渡あまね 技術評論社 Amazon 残業を控えろ、でも仕事量は変わりません、さてどうするか。本書は現代の職場における時短要請と変わらない仕事量のジレンマを解決しようとする。…

デイヴィッド・ガーランド『福祉国家』(白水社)

福祉国家:救貧法の時代からポスト工業社会へ 作者:デイヴィッド・ガーランド 白水社 Amazon 福祉国家についての包括的で重厚な教科書。社会保障などを行う福祉国家は、近代的統治の根本的な一面であり、資本主義社会の経済の働きや社会の健康に不可欠のもの…

燃え殻『相談の森』(ネコノス)

相談の森 作者:燃え殻 ネコノス Amazon 流行作家である燃え殻が、仕事や恋愛など多種多様な人生相談に応えたもの。本書において著者は決して偉そうな態度をとらないし、物事を決めつけたりしない。それよりも、他人の人生へと想像力を働かせ、他人の言葉を傾…