社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

山口尚『人が人を罰するということ』(ちくま新書)

人が人を罰するということ ――自由と責任の哲学入門 (ちくま新書) 作者:山口尚 筑摩書房 Amazon 人が人を罰することに果たして意味はあるのか。罰することは無意味だとする理論への反論を提示している本。人を罰することは無意味であるとする議論がある。それ…

山根・牟田『なぜ日本からGAFAは生まれないのか』(光文社新書)

なぜ日本からGAFAは生まれないのか (光文社新書) 作者:山根 節,牟田 陽子 光文社 Amazon GAFAが発展した要因を分析し、それが日本にはないことを説明している本。アップルでは、スティーブ・ジョブズのクレイジーさがその成功を導いた。グーグルでは先見の明…

本多真隆『「家庭」の誕生』(ちくま新書)

「家庭」の誕生 ――理想と現実の歴史を追う (ちくま新書) 作者:本多真隆 筑摩書房 Amazon 家庭という場所をめぐる議論の変遷を跡付けながらそこで問題となっている人間の居場所について考察している本。「家庭」というと、今では保守派が守るべきものとして維…

岩尾俊兵『日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか』(光文社新書)

日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか~増補改訂版『日本“式”経営の逆襲』~ (光文社新書) 作者:岩尾 俊兵 光文社 Amazon 日本企業は経営技術において優れているが、その理論化において劣っているとする本。日本が産業界において世界的に見て停滞気味な現状に…

児玉真美『安楽死が合法の国で起こっていること』(ちくま新書)

安楽死が合法の国で起こっていること (ちくま新書) 作者:児玉真美 筑摩書房 Amazon 安楽死は確かに瀕死の人間の苦しみを取り除く意味で人間の「死ぬ権利」に資するが、それに歯止めが利かなくなると逆に人間の命を軽視することにつながるという問題提起をし…