社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

時差出勤を三日やって気づいたこと

うちの職場でも時差出勤がごく当たり前のシフト変更として定着しつつある。私は朝型の人間で、朝に最も仕事の効率が高いため、いつも朝早く、7時前には出勤して定時に帰るというスタイルで勤務していた。 私は幼い子供の育児を抱えているため、夕方はなるべ…

ロベール・ヌービュルジェ『新しいカップル』(新評論)

新しいカップル: カップルを維持するメカニズム 作者:ロベール ヌービュルジェ 新評論 Amazon カップルについて網羅的に記述している良書。カップルは、お互いに神話を共有することで成立する。共通の属性や共通の体験などがカップルの神話に組み込まれ、カ…

斎藤淳子『シン・中国人』(ちくま新書)

シン・中国人 ──激変する社会と悩める若者たち (ちくま新書) 作者:斎藤淳子 筑摩書房 Amazon 現代の中国人の生活についてまとめた良書。中国はここ二十年くらい急速に変化した。若者たちも大きく変化した。経済成長と少子化、恋愛や結婚に対する考え方などが…

阪井裕一郎『結婚の社会学』(ちくま新書)

結婚の社会学 (ちくま新書) 作者:阪井裕一郎 筑摩書房 Amazon 「異性同士による恋愛結婚」という結婚の通念を相対化する手堅い本。日本でも昔は結婚は家同士で行われるものであり、恋愛結婚は少なかった。また、近年ではパートナーシップが多様化しており、…

田中圭太郎『ルポ 大学崩壊』(ちくま新書)

ルポ 大学崩壊 (ちくま新書 1708) 作者:田中 圭太郎 筑摩書房 Amazon 大学の経営崩壊に関するルポルタージュ。大学は、トップの独裁により暴走したり、文科省の私物化によって国に都合よく運営されたり、学問の自由が脅かされる事例が生じている。そのほ…

中井遼『ナショナリズムと政治意識』(光文社新書)

ナショナリズムと政治意識~「右」「左」の思い込みを解く~ (光文社新書) 作者:中井 遼 光文社 Amazon ナショナリズムと政治的な左右とのかかわりについて論じた本。ナショナリズムとは、文化を共有する人々を身分や階級を超えて一つの集まりとして結び付け…