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業を背負う

 僕には兄と妹がいるのですが、先日妹の就職が決まりました。兄も妹も、浪人留年一切なしでストレートに大卒・就職という素晴らしいレールの上を歩んでいます。兄は教師、妹は印刷会社でデザインの仕事。もちろん兄は兄で大変だろうし、妹は妹で大変だと思うのです。ですが、兄や妹がこんな風にストレートに進めているのは、実は僕が兄と妹の分まであらゆる業を背負っているからなのではないか、とふと思ったりもします。そう言えば祖父母も長生きしたし、父母ともに健康で平和に暮らしています。こういう一家の安泰を支えるものとして、僕が暗黒面を一身に背負っているのではないか。確かに家族の中では僕は一番学業に関しては優秀ですが、その分、文学的な苦悩とか、社会との葛藤とか、人生の滞りとか、そういう負の要素を家族の分まで一身に背負っているかのような気にすらなります。別に僕は自己犠牲のつもりとか一切ないですが、家族があまりに健康で、それに対して僕だけが独り不健康で遠まわりをしているので、そこに何か関係があるのではないかとひそかに思っています。