しほうしけんの勉強といっても、分野別に見れば、学者の研究に比べたら大したことはない。例えば刑法研究者に要求される刑法の理解のレベルは、しほうしけん受験者に要求される刑法の理解のレベルをはるかに超えている。私はresearch paperで詐欺罪の因果関係について32枚ぐらいの論文を書いたのだが、そんなピンポイントの論点でさえ、論文4本(長いものは100ページぐらいあった)と本を一冊(300ページぐらい)読まなければならなかった。
だが、しほうしけんは、全体的に見れば、やっぱり大したことがある。とにかく科目数が多いからである。しかも、しほうしけんを受けるまでにlaw schoolを卒業しなければいけないが、卒業のためには多くの先端的な科目についてもしっかり勉強しなければならないのである。
だがやはり、研究に比べたら試験はまだまだ楽な方だ、と思っておくことにしよう。そうすれば少し楽になれる。