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無為

 今日は本当に何にもしなかった。こういう日って大事。

 蝉の声が聞こえる。蝉の声と言っても一様ではない。時々部分的に途切れたり、弱くなったり、様々な表情を見せる。風に葉が揺れている。枝はばねのようだ。ある程度曲げられるとその反動で元に戻ろうとする。それを繰り返して、葉が揺れているのだ。

 何もしないと、何もかも存在しないように思えてくる。行為をしないから、行為に対する反動、その手ごたえが無い。故に何も存在しない。内側を満たすものも空虚だから自分すら存在しない。無だ。