主にイギリスの経済と教育について紹介した本。イギリスは失業率が高い、貯蓄性向が高い、それほど階級国家でもない、イギリス人は新し物好きで他人に干渉しない、などイギリスの特徴を述べたうえで、中等教育と大学について多くの紙幅を割いている。
イギリスでは教育課程が複線的で、勉強に向かない人は早く職に就くことができる。大学進学率はそれほど高くなく、大学もどの大学に入ったかよりもどれだけ資格試験に合格しているかの方が評価される。
少し古い本ではあるが、これまであまり知らなかったイギリスの特徴や制度を知ることができて、非常に得るものが大きかった。イギリスで実際に大学教授をやっていた人の話だから説得力がある。ところどころに挿入される実体験に基づくエピソードも面白い。イギリスのことを知りたいときにはこの本はとてもオススメ。