社会科学読書ブログ

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郭四志『脱炭素産業革命』(ちくま新書)

 気候変動などの抑止に向けたカーボンニュートラルの推進のための最近の技術革新について詳細に解説している。CO2削減のため、洋上風力発電の拡大、燃料アンモニア産業の拡充、水素を利用した技術開発、よりスマートな原子力発電、次世代電池、省エネ半導体、船舶の燃料の見直し、スマート交通、スマート農業、カーボンリサイクル産業、次世代型太陽光産業、資源循環型産業、ライフスタイル関連産業などについて、多方面で多角的な取り組みがなされている。アメリカやヨーロッパ、中国や日本での取り組みを主に紹介。

 脱炭素に向けて、ここまでイノベーションが進んでいるとは思わなかった。脱炭素やパリ協定は掛け声だけで終わっているのかと思ったら、現実的な取り組みがなされ、実際にCO2削減の取り組みがなされている。その現在進行形の熱気が感じられる本であり、読んでいてとても元気になった。