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渡名喜庸哲『現代フランス哲学』(ちくま新書)

 哲学史として哲学の教科書に載っている哲学者以降の現代フランス哲学について概説している本。フーコードゥルーズデリダというと誰でも知っていると思うが、そういったビッグネーム以降に登場した哲学者について概観している。政治的なもの、宗教的なもの、科学技術、ジェンダーエコロジー、労働思想について、フランスの最近の思想的動向について紹介している。

 本書は主にブックガイドとして用いるものだと思う。現代のフランス哲学、ビッグネーム以降のフランス哲学について、ビッグネームをいかに継承し発展させたのか、それを具体的に学んでいく際の代表的な哲学者とその著書について簡単に触れているので、読者としてはあとは紹介された哲学者の本を読むのが次の段階である。知らない思想家がたくさんいて刺激になった。