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社会科学読書ブログ

社会科学関係の書籍を紹介

受忍義務

法哲学

 受忍義務は義務の本質ではないだろうか。つまり、作為義務の根底にも不作為義務の根底にも受忍義務がある。

 作為義務を負う者は、その義務の履行において、自らの労力などを消費することによる不利益を受忍しているのである。不作為義務を負う者は、その義務の履行において、自らの権利の実現を制御することによる不利益を受忍しているのである。作為義務を負う者も不作為義務を負う者も、本質において受忍義務を負っている。

 義務者の作為や不作為が要求される場合、受忍義務は表に現れない。義務者の作為や不作為という行動の次元に義務性が付与されるからだ。受忍義務が表に現れるのは、義務者に作為も不作為も要求されていないときだ。ただ義務者の利益が他者によって侵害されるとき、問題になる行為は他者の行為であり義務者の行為でないため、義務者の受忍義務が表に現れる。

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