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判例

 ゼミに出ていて分かったのは、私は理論的思考ばかりが得意で、具体的で複雑な現実の事案の法的把握にはそれほど慣れていない、ということだ。具体的な事案をよく読みこんで、重要な事実は何か、それをどう法的に評価するか、そのような頭の訓練をもっとしっかりやらなければいけない。特にしほうしけんではそのような能力が要求されている。研究をする場合だって、理屈ばかりこねているのでは砂上の楼閣しか出来上がらない。もっと具体的な事案の把握に頭を使う努力をしよう。

 あと、判例の評価の仕方にもまだよく慣れていない。当該判例がいったいどのような判断方法をとっているか、それはどのような学説と親和的であるか、そのような思考にまだよく慣れていない。こっちの方の頭の使い方も訓練しよう。法律学は理屈だけの学問ではない。常に現実の複雑な事案と格闘している学問だ。そのことを忘れてはなるまい。