2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧
心で見る世界 (岩波新書) 作者:島崎敏樹 岩波書店 Amazon 物理学的な見方ではなく心理学的な世界の見方について書かれた本。人の気持ちや周りの風物を感じ取る見え方には、単純に物理学的な性質のみが反映されるのではなく、見る人の気持ちや心理状態が反映…
アファーマティブ・アクション 平等への切り札か、逆差別か (中公新書) 作者:南川文里 中央公論新社 Amazon アメリカにおけるアファーマティブ・アクション(AA)の歩みをたどり、社会問題への政策的対応の複雑さを跡付けている。試験でよい成績を修めた学生…
ニート: フリーターでもなく失業者でもなく 作者:玄田 有史,曲沼 美恵 幻冬舎 Amazon ニートの問題を世に広めた2004年の本。この本によってニートの問題が日本において大きく取りざたされるようになった。ニートとはもともとイギリスで定義された用語で…
見る人 ジャコメッティと矢内原 作者:宇佐見 英治 みすず書房 Amazon ジャコメッティは矢内原伊作という哲学者を自分の絵や彫刻のモデルとして数多く使った。宇佐見英治は、ジャコメッティとも矢内原伊作とも交流があった。この、芸術家と哲学者と詩人の出会…
「高学歴ワーキングプア」からの脱出 (光文社新書) 作者:水月 昭道 光文社 Amazon 「高学歴ワーキングプア」の問題を世に広めた著者の後日談。高学歴ワーキングプアは社会問題として認知され、関連する書籍も多数出版されたが、それは結局うやむやのまま終わ…
トカイナカに生きる (文春新書 1368) 作者:神山 典士 文藝春秋 Amazon 都心から1時間~1時間半の地域のことを「トカイナカ」と呼ぶ。そこにおける地方再生の取り組みをルポルタージュ形式で取材している。トカイナカと都心の二拠点生活をする人たち、トカ…
「おふくろの味」幻想~誰が郷愁の味をつくったのか~ (光文社新書) 作者:湯澤 規子 光文社 Amazon おふくろの味は社会的に構成されたものにすぎないとする本。おふくろの味は、メディアや我々が作り出した幻想に過ぎないが、それが生み出された背景には、都…
山奥ビジネス (新潮新書) 作者:藻谷 ゆかり 新潮社 Amazon 田舎におけるビジネスの成功例に関するルポ。地方経済を活性化し、地方移住を促進している全国の山奥地方の事例を丹念に紹介している。これからの日本の基幹産業は製造業から観光業にシフトしていく…
資本主義の次に来る世界 作者:ジェイソン・ヒッケル 東洋経済新報社 Amazon 脱成長を思想的基礎から説明している本。GDP偏重や経済成長は、社会や生態系に外部不経済をもたらしている。気候変動や南北問題など弊害は様々だ。それはもともと、ベーコンやデカ…
現代社会はめまぐるしく変化しており、どんどん多様性が増していっている。この変化の速度と多様な価値観に対応するために、我々は何をしたらよいのか。私の結論としては、とにかく本を読めということだ。なぜなら、読書は柔軟性と想像力を養ってくれるから…
ポスト西洋世界はどこに向かうのか: 「多様な近代」への大転換 作者:チャールズ・カプチャン 勁草書房 Amazon 西洋が覇権を握っていた時代は終焉し、多様な近代が世界秩序を構成するだろうとする本。欧米は、民主主義・資本主義・世俗ナショナリズムという原…